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Channel: にししふぁくとりー
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しんにょうの点が1つの「辻󠄀」をウェブ上で出す方法

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日本語の文字セットを定義した規格は何度かアップグレードされていて、2004年に策定された規格「JIS2004」では、「つじ」という漢字などにある『しんにょう』の点が1つではなく2つになりました。
Windows Vista以降や、MacOS X 10.5以降の標準フォントではこのJIS2004が採用されたため、普通に「つじ」と打って変換すると、点1つの「辻󠄀」ではなく点2つの「辻」が表示されます。
人名にもかなり使われている漢字なので、「いや、しんにょうの点は1つだろ!」と主張したい方々も多そうです。
(小学校とかで教える漢字はどうなったんでしょうかね? それも点2つに変わったのかな?)

数値文字参照で異体字を指定すれば、しんにょうの点が1つの「辻󠄀」も出せる

ウェブ上で、しんにょうの点が1つの「辻󠄀」を表示するには、数値文字参照の書き方を使って「 辻󠄀 」と記述します。
前半の「 辻 」が「辻」という漢字を表す数値文字参照で、それに続く「 󠄀 」が異体字のバリエーションを指定しています。この2つを間隔なく詰めて「 辻󠄀 」と書くことで、点2つ「辻」の異体字である点1つ「辻󠄀」を表示できます。

何も指定せずに書いた「」に対して、
点1つの「辻󠄀」……に見える?^^;

見えるかどうかは環境次第だけど

とはいえ、しんにょうの点1つの「辻󠄀」が見えるかどうかは、閲覧者の環境(OSとフォント)次第です。
例えば、

  • 異体字に対応しているOSで、異体字も含んでいるフォントを使えば、点1つの「辻󠄀」と点2つの「辻」の両方が表示できます。
  • 異体字に対応しているOSでも、異体字を含んでいないフォントなら、どちらも点2つの「辻」に見えるかもしれません。
  • 異体字に対応しているOSでも、JIS2004非対応の古いフォントを使えば、どちらも点1つの「辻󠄀」に見えます。
  • 異体字に対応していないOSで、JIS2004対応のフォントを使えば、どちらも点2つの「辻」に見えます。
  • 異体字に対応していないOSで、JIS2004非対応の古いフォントを使えば、どちらも点1つの「辻󠄀」に見えるでしょう。

上記のネタを書いたツイート(下図)を、Windows10やiOS9で見ると「辻󠄀」は点1つ「辻」は点2つで別の字形(異体字)に見えていました。でも、Windows7で見ると両方とも点2つの字形で表示されていました。また、Android5では両方とも点1つでした。
Windows10で表示したツイートは以下の画像のような感じです。(※画像のリンク先はそのツイート)

しんにょうの点が1つの「辻󠄀」と2つの「辻」の表示例ツイート

黄色矢印の先はしんにょうの点が1つの「辻󠄀」で、緑色矢印の先はしんにょうの点が2つの「辻」になっています。
Windowsが異体字の表示をサポートしたのはWindows8以降ですかね。

ウェブ以外でもUnicodeが扱える場所でなら、コピー&ペーストすることで表示できる

数値文字参照はウェブ上で表示する場合にしか使えませんから、テキストエディタやワープロソフトなどに書くことはできません。
ただ、ソフトウェアがUnicodeでの編集に対応していて、OSが異体字をサポートしているのであれば、ウェブ上に表示されている『しんにょうの点が1つの「辻󠄀」』をコピーしてペーストすることで、ウェブ以外でも表示できるかも知れません。^^;


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